洗濯槽の掃除、していますか?「家の洗濯機はステンレス槽だから大丈夫」と言う方もいらっしゃると思います。新品の洗濯機でも3ヶ月経つと洗濯槽がカビています。ステンレスはカビにくく、またカビがついても取れやすいのですが「全くカビない」わけではありません。
樹脂でできている洗濯槽の場合は、ステンレスよりもカビがつきやすく、落としにくくなっています。見える部分はカビが無くても、洗濯槽の裏はカビがビッシリです。ここでは洗濯槽を、酸素系漂白剤や重曹、クエン酸で簡単に掃除する方法や、洗濯機を掃除する頻度について紹介します。
洗濯槽を掃除する理由

洗濯槽を掃除しないで放置していると、カビが増え続けます。綺麗にするために洗濯しているのに、カビまみれにしているなんてゾッとしますよね。
洗濯槽に生えるカビは大半が黒カビで、喘息やアトピー性皮膚炎の人は特に気をつけなくてはいけません。服やタオルについたカビが体や顔に付着して、鼻や口から体内に入ると、アレルギー性鼻炎の原因になったり、じんましん、カビから来る肺炎になる危険性もあるのです。
洗濯物を干すたびに鼻水が出たり、逆に鼻が詰まってしまうケースもありますし、目がかゆくなる場合もあります。最近、原因がわからないけれど体調が良くないという場合は、もしかしたら洗濯槽のカビが原因かもしれません。
抵抗力の弱い赤ちゃんやこども、お年寄りには、カビ菌が大病を引き起こすきっかけになる場合も。乾燥させてもカビ菌は繊維の奥まで入り込んでしまうので、体調がおかしいと思ったら洗濯槽の掃除をしてみましょう。
洗濯槽の汚れの原因3つ

洗濯槽が汚れる三大要素は
①黒カビ
②洗剤や柔軟剤が溶け残ったカス
③水アカ
です。
この他にも、服から出た皮脂汚れや髪の毛、汚れが雑菌と合体したものもあります。洗濯槽に生えるカビは、湿度が70%以上で温度が20度から40度になると大量発生します。皮脂汚れや石鹸カスについた汚れを栄養にして、酸素がある場所ならどこでも増えます。洗濯機は清潔と思いがちですが、洗剤と皮脂汚れや雑菌が合体したカビの元が繁殖しているのです。
実は洗濯槽は、風呂場以上にカビが発生しやすい場所です。洗濯機のフタは、ふだん閉めていることが多いので湿気がこもりやすくカビが発生しやすいのです。風呂の残り湯やぬるま湯で洗濯、すすぎをした時は、暖かい空気がこもっているので雑菌が繁殖してしまいます。
また、洗濯槽は洗濯の効率をアップさせるために、デコボコした形状になっていたり穴があいています。凹凸のある部分に湿気はたまりやすいので、カビが生えるのです。
洗濯槽掃除で準備する洗剤と道具

洗濯槽の掃除でよく使われる洗剤は「過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)」です。重曹よりも油汚れに強く、殺菌や漂白もできます。重曹はクレンザーのようにゴシゴシ洗いに向いているので、洗濯槽の掃除には「過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)」を使いましょう。
浮き出てきたカビをすくう「網」も用意しましょう。100円ショップでお風呂の汚れをすくう網でもかまいませんし、魚をすくう網でも良いです。カビをそのまま排水口に流してしまうと、ホースや排水管の詰まりの原因となるので気をつけましょう。
■洗濯槽の洗剤の違いは?
酸素系漂白剤 | 洗濯槽の掃除で一番よく使われる洗剤。服も漂白されないので、洗濯槽の掃除が終わったらすぐに洗濯できる。 |
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塩素系漂白剤 | カビを短時間で除去してくれるものの、洗濯槽を掃除した後は水洗いを十分にしないと服が白くなってしまうので要注意。 |
クエン酸 | カビにはほとんど効果が無いので、洗濯槽の掃除には向かない。水垢や石鹸カス汚れであれば取れる。 |
重曹 | 酸素系漂白剤よりもアルカリ性が弱いので、洗浄力は落ちる。 |
セスキ炭酸ソーダ | 酸素系漂白剤よりもアルカリ性が弱いので、洗浄力は落ちるものの、重曹よりは洗浄力はある。 |
■洗濯槽の掃除で必要な道具リスト
洗濯槽の洗剤 | 酸素系漂白剤が一般的。 |
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ゴミすくいネット | お風呂の浴槽用ゴミ取りネットが便利。 |
40度程度のお湯 | 水よりお湯のほうが、洗濯槽の汚れが落ちます。 |
使い古しの歯ブラシ | 洗濯槽にこびりついた汚れを取る。 |
捨てても良い雑巾 | 残った汚れの拭き取り用に。 |
洗濯槽の簡単な掃除方法5ステップ
水またはぬるま湯に、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を入れて洗濯槽を洗います。まんべんなく漂白剤が行き渡るようにします。
■①水を洗濯槽に最大限入れる

水でもかまいませんが、できれば40度から50度程度のお湯のほうが、より効果的です。洗濯機の説明書を見て、何度まで熱いお湯に耐えられる製品なのかチェックしておきましょう。お風呂の残り湯でもかまいません。カビを取るので、一緒に洗濯はできません。洗濯したものがカビで汚れたり、カビ臭くなってしまいます。
■②酸素系漂白剤を洗濯槽の中に投入

・酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
粉末であれば500グラムから1キロ、液体であれば500mlから1000mlを入れます。水が10リットルにつき100グラムとおぼえておきましょう。汚れがひどいと感じたら、量をもう少し増やしてください。
・重曹(炭酸水素ナトリウム、重炭酸ナトリウム)
手元に酸素系漂白剤が無い場合は、重曹でも代用できます。重曹は粉末で200グラム投入します。重曹はアルカリ性の中和反応が働いて、洗濯槽についた汚れやにおいを取ってくれますが、洗濯機によっては重曹を使用してはいけない洗濯機があります。洗濯機にダメージを与えないように、説明書をチェックしてから使うようにしましょう。