しばらく使用していないエアコンを久しぶりにつけたとき、なんだか嫌な臭いがすると感じた経験のある人も多くいるのではないでしょうか。
そのようなエアコンを使い続けていると、なんだか埃っぽくてくしゃみや咳などが出てくることもあります。体に悪い影響を与えているのではないかと心配になったりするでしょう。原因が分からないと対処もできないので原因を知りたいという人も多くいるでしょう。こちらの記事では、そういった臭いの原因から対処法を詳しく紹介します。
エアコンの臭いの原因は?
全てのエアコンから嫌な匂いがするわけではありません。また、その原因はエアコンの新古に限らず、特定の条件が揃ってしまった場合に発生します。
エアコンの臭いで一番多いのはカビによるものです。長い間使っていないエアコンにおいて、内部がカビてしまったときにエアコンからカビの臭いがします。嫌な臭いの80%程度がカビが原因です。そしてこのカビはエアコンのクリーニングをしなくては除去できないものであります。
その他の原因では、外部からの臭いがエアコン内部に蓄積され、そして混ざって出てくることが原因として嫌な臭いになります。
例えば、室内で飼っているペットの臭いやタバコを吸っている場合にはタバコの臭い、キッチンでから来る油や料理の臭いなどがその原因になりえます。外部からエアコン内部に蓄積するタイプの臭いは他にもさまざまな原因が考えられるでしょう。
エアコンの臭い取りの裏技は16度?30度?
エアコンの臭いの原因は上述したように臭い成分がエアコン内部に蓄積し、エアコンを使用したときに冷気と一緒に外へ流れることで臭いを感じます。そして多くの臭い成分は熱交換器のアルミ部分に付着しています。
また、1時間程度冷房暖房運転する際は窓を開けてエアコン内から風に乗ってでてきた臭い成分を換気すると良いでしょう。
カビは大体22~24度で活動しはじめます。エアコンのつけ始めが臭いのはカビが活動しやすい温度だったりする場合が多いです。
16度や30度といったマックスの温度にすることによって、一秒でも早くカビの活動温度(22~24度)ではなくし、匂いをさせないために16度や30度の送風にして匂いを取るといっているようです。
維持に切り替わったら中が冷たくなくなってきますよね。なので臭いが出てくるのです。設定温度維持に切り替わると送風と冷房と交互に運転するエアコンが多いので。
エアコンの臭いを取る掃除に必要な道具3個
まずはじめにエアコンの内部汚れを吸い取るのに有効な掃除機です。臭い成分は内部に蓄積された汚れにも含まれているため、エアコン内部に溜まったホコリなどを吸い取ることで臭い成分を減らすことができるでしょう。フィルター清掃などは掃除機で吸い取ればすぐにきれいになります。
次は使い古した歯ブラシを使用してエアコン内部の細かい部分の汚れを落とすことができます。フィルターの縁や手が入らない隙間などに溜まった汚れがニオイ成分を多く含んでいるので、そのような汚れをしっかりと落とすのに役立ちます。
最後に、割り箸などの細い棒の先端にキッチンペーパーを巻き付けて輪ゴムなどで固定したものを使用すると、歯ブラシなどで落としにくい汚れを擦り落とすのに役立つでしょう。
エアコンの臭いを取る掃除方法9ステップ
■①エアコンの電源を切る
エアコンの清掃をする場合にはエアコンカバーを開けて内部を清掃することになります。内部が露出している状態でエアコンの運転が始まってしまうと事故などに繋がる可能性も十分に考えられます。そのためエアコンを掃除する際にはまずエアコンの電源が切れていることをしっかりと確認し、コンセントも抜いてしまうと良いでしょう。
■②エアコンの周辺を汚れないように養生する
エアコンのファン清掃をする前にはかならず養生するようにしましょう。エアコンのカバーを開けるとホコリや汚れた水などが落ちてしまう可能性があります。また、エアコン清掃後に試運転をする際にも奥から汚れた水が出てくることもあります。そのような際に床や付近に設置してある家具などが汚れてしまうこともあるので養生が必要になります。
養生はビニールなどで簡単に済ませることができます。エアコンから2〜3m程度養生しておけば問題ないでしょう。新聞紙だと浸水してしまう可能性もあるので、大きめなビニール袋を使用すれば良いでしょう。フィルター掃除のみする場合は汚水が流れ出ることがないので養生の必要は無いでしょう。熱交換器を掃除する場合には汚水はダクトから排出されるので養生はエアコンの下だけで十分です。
■③エアコン本体内部の右側も養生する
エアコンのカバーを開くと右側部分が機械になっています。エアコンを清掃時に機械部分が水を被ってしまうとエアコンの故障にも繋がりかねません。そのため、エアコン内部の機械部分にはしっかりと防水を目的とした養生をする必要があります。
■④エアコンのフィルターを掃除する
エアコンの清掃と聞くと一番最初に思い浮かべるのがエアコンフィルターの清掃でしょう。一番手軽にできるのでフィルターだけは定期的に清掃するという人もいるでしょう。エアコンフィルターは外気から吸い込んだ空気に紛れたホコリなどの汚れをエアコン内部に入れないためにブロックする役割があります。
フィルターは基本的にエアコンカバーを開けたら左右に2つ設置されていることが普通です。掃除機で吸うか、シャワーなどを使用してホコリなどの汚れを落とすことができます。洗いにくいと感じる場合には大きめの桶などにすっぽりとフィルターを浸けてしまえば簡単に汚れを落とすことができるでしょう。
■⑤エアコンのフィン(熱交換器)を掃除する
エアコンの熱交換器は室内の暖かい空気を冷やしたり、冷たい空気を暖めたりする役割があります。複数枚の薄いアルミ板からなります。このアルミ板を洗浄するための専用するプレーがあり、吹きかけるだけで汚れやホコリを落とすことが可能です。この熱交換器を洗浄することで熱効率が良くなり電気代の節約にも繋がります。
■⑥ファン掃除をする前後に懐中電灯でチェックする
エアコンのファン部分は色が元から黒いのでどれほど汚れているのかわかりにくいようになっています。そのため、懐中電灯などを使用してしっかりと汚れを確認してから清掃し、清掃後にはしっかりと汚れが落ちたかどうかの確認も必要です。
ファン部分はカビなども付着しやすく、カビが付着していると白く見えるので気づきにくいですが、そのカビが部屋に冷風と一緒に噴射されて臭いの元になります。
■⑦エアコンのファンを掃除する
エアコン清掃で一番重要なのがこのファン清掃になります。熱交換器で作られた冷風がファンによって部屋中に送り出されます。そのため他のすべての場所がきれいでもこのファンが汚れていたら悪臭を部屋中に撒き散らすことになってしまいます。
■⑧エアコンファンの汚れが落ちない場合は綿棒で掃除する
ファンに付着したしつこい汚れには綿棒や割り箸にキッチンペーパーを巻き付けたものなどを使用して擦り落とすと良いでしょう。羽と羽の間などは細かいので一つ一つ汚れを落とす必要があります。
■⑨エアコン内部を送風で乾燥させる
一通りエアコン内部の清掃が終わったら、水気をしっかりと除去するために試運転を行い、エアコン内部を乾燥させる必要があります。
この作業を行わないと水気が残っている場合にはカビの発生などの原因にもなりますので注意が必要です。試運転をする場合には、エアコンの送風口に汚れても良いタオルなどを詰めておくことで、試運転時にエアコン内部の汚れた水が溢れてきた場合にも床を汚さずに済みます。
コンセントなどをしっかり確認し、送風設定にし20分程度試運転すれば内部の乾燥は完了します。このときに、洗剤や汚水の臭いなどが部屋に充満することを防ぐためにも窓を開けておくと良いでしょう。20分程度の送風運転が終われば後は目につく汚れを拭き取って、エアコン清掃が終了となります。
臭いがしないエアコンを維持する対策
■付け初めの10分は換気も一緒に
小まめにエアコンを使用していても、時には内部に多少のカビが発生することがあります。そして多少のカビはエアコンの付け初めの10分程度で冷風と一緒に噴射されます。そのため、最初の10分程度は窓を開けるなどの換気をすることで室内にカビ臭さを残すことを防ぎます。
■エアコンを使用後には1時間程度の送風運転
エアコンの使用が終了した際、いきなり電源を切ってしまうと冷たくなっている熱交換器に結露が生じ、そこからホコリや汚れが湿ってカビが発生しやすくなってしまいます。そのため、エアコンを低温で使用した後は高い温度の送風運転を1時間程度行うことで発生してしまったカビを死滅させることができます。
■最低でも月に1度は送風運転を
エアコンを頻繁に使用する夏や冬以外の時期にはどうしても使用頻度が少なくなってしまいます。しかし、長期間エアコンを使用していない時期にこそ、エアコン内部はカビなどが発生しやすい環境になっています。そのため、エアコンを使用しない時期でも最低月に1度は高温で送風運転をし、なるべくカビの発生を抑えましょう。
まずは所持しているエアコンに内部クリーン機能がついているのか、そして設定されているのか これだけでも説明書を読みながら設定するといいと思います。
エアコン掃除のメリット
エアコン内部が汚れていたり、カビが発生してしまっている環境の中で生活していると、アレルギーになってしまったり、咳や喘息が悪化してしまったりと体への悪影響が心配されます。
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症という病気も内部が汚れたエアコンを日常的に使用していることが原因だと言われています。体力が落ちているときにそのような環境で生活していると食欲不振等にも繋がりかねないので注意しましょう。
エアコン内部が汚れている場合には空気を吸い込む力や空気の熱交換をする力が通常以上に必要になって電気代が上がってしまいます。電気代を節約するという観点でもエアコン内部清掃は頻繁にしていくことをおすすめします。
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臭わないエアコンへ。プロが教えるおすすめ頻度・時期・周期
エアコン内部の清掃は最低でも1年に1度は行うと良いでしょう。一年に夏場が一番高い頻度でエアコンを使用するという場合には、夏になる直前をエアコン内部清掃の時期にして毎年1回は必ず清掃するよう心がけましょう。それにより、一番使用頻度の高い時期に嫌な臭いに苦しめられる心配も減ります。
また、フィルターの清掃に関して、使用頻度の高い時期には毎月2回程度、使用頻度の少ない時期には1ヶ月に1回か2ヶ月に1回程度は掃除するようにしましょう。フィルターは空気を吸い込む入り口に設置されているので汚れる頻度が高く、またその汚れが蓄積すると内部に汚れが溜まりやすくなってしまいます。
暖房後のエアコンはカビの餌が多くある状態です。
使っていなくても空気中の埃がエアコン上部に積もっている可能性があります。
フィルターの掃除をし、送風と部屋の空気の入れ替えをしましょう。
使用後の送風(内部クリーン含む)も大事ですが、旅行・お盆等で長期使わなくなる時は、より長い送風で乾燥させてから使わないようにするほうがいいでしょう。
冷房シーズン後も同じです。
エアコンの掃除を業者に頼んだ場合の相場料金
エアコン清掃を清掃業者に委託した場合、多くが1台につき5000円から10000円程度です。価格が倍程度違う理由は、エアコン内部に抗菌コートをするかどうかで変わってきます。複数台を同時に依頼した場合には値引きしてくれる業者もありますので確認が必要です。
エアコン清掃業者の繁忙期は夏の暑い時期になります。夏にエアコン使用頻度が高くなって嫌な臭いが気になり始める人が多いからです。上述したように夏にエアコンの使用頻度が高まるのであればその前の時期に予めクリーニングをすべきでしょう。
まとめ
エアコンの臭いの原因で一番大きいのはカビです。そしてカビは臭うだけでなく冷たい空気と一緒に部屋中に充満し、タンスや家電製品にもカビ菌を撒き散らすことにもなります。エアコンの内部清掃は手間がかかるので後回しにしがちですが、発生してしまったカビをいち早く除去するためにもエアコン内部清掃は必ず習慣付けるようにしましょう。
自分で清掃するのが大変だと感じる場合には清掃業者に依頼するのも良いでしょう。優良業者をしっかりと見つけられるようにWEBサイトなどをしっかりとチェックして自分に合った業者を見つけるようにしましょう。
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