デニムジーンズは普通に洗濯機で洗うと「蛍光剤(蛍光増白剤)」や「漂白剤」が洗剤の中に入っているので、デニムが色あせしてしまいます。汚れを落としたい白いホワイトジーンズは普通の洗剤で洗濯でいますが、それ以外のブルージーンズには普通の洗剤は向いていません。
デニムジーンズのインデイゴの色を保つには、どうすれば良いのでしょうか?
今回はデニムジーンズの洗濯方法について調べてみました。
おすすめのデニムジーンズ用洗剤3選
■1 ジーンズ専用洗剤「ジェイウォッシャー」
ジーンズ専用洗剤「ジェイウォッシャー」は、静岡の株式会社ハッピートークが販売している日本製の洗剤です。ファッション雑誌などで多く取り上げられているジーンズ専用洗剤で、蛍光剤を使用していないので色落ちしないのが特長です。
300mlと1リットルの2サイズあるので、ちょっと試してみたいという場合は300mlで洗ってみましょう。
中性洗剤なので、アルカリ性の洗濯用粉石鹸を使った時のように色落ちしません。無香料洗剤なので、好きな柔軟剤の香りも楽しむことができます。
ジーンズ専用洗剤ですが、綿やレーヨン、麻、ウール、合成繊維などで作られた他のおしゃれ着も洗うことができます。
ジーンズ専用洗剤ジェイウォッシャー
■2 桃太郎ジーンズSZ-001
「桃太郎ジーンズSZ-001」も、ジーンズの色落ちを考えて作られた洗剤です。販売元の桃太郎ジーンズは、岡山にある純日本国産のジーンズショップです。10年はけるジーンズを作りたいという願いから、2006年に製造が開始されました。
1本2万円以上するこだわりのジーンズを作り続けている会社なので、洗剤にもこだわっています。
水30リットルに対して、30mlほど使用してください。ジーンズに大敵の蛍光増白剤や漂白剤、柔軟剤などは一切使用していません。主な成分はヤシ油なので、生地にも手にも優しい洗剤です。
桃太郎ジーンズ ジーンズ用洗剤
■3 THE LAUNDRESS(ザ・ランドレス) 「デニムウォッシュ」
「デニムウォッシュ」は、ニューヨークでできた洗剤です。この洗剤を作っているTHE LAUNDRESS(ザ・ランドレス)社は、2004年に環境にも配慮したおしゃれ着洗い用洗剤会社としてスタートしました。
日本とアメリカのAmazonの口コミを見ても、かなり優しく洗ってくれる洗剤でジーンズがほとんど色落ちしないと好評です。ザ・ランドレス社は、これ以外にも柔軟剤や洗濯用ブラシ、洗面器、洗濯用ネットなども同ブランドで販売しています。
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色落ちさせたくないタイプのジーンズを洗濯する方法
■裏返しにして洗う
デニムの青いインディゴ染料は、洗わなくても手でジーンズを触っただけで色落ちしてしまう場合があります。ジーンズは糸の表面にだけインディゴがコーティングされているので、糸の内部まで染まっていないのです。
そのためインディゴは元々刺激に弱い染料なので、色落ちするのは仕方がありません。ジーンズは水に濡れたら色が落ちるのは覚悟しましょう。その上で、どうやって色落ちを極力無くすかを考えてください。
インディゴ染料は生地になかなか定着しない染料なので、濃い色のジーンズは複数回染色されています。また、インディゴ染料はアルカリで溶かした後に、酸化させて青くしています。そのため、アルカリ性の液体に触れると色落ちしてしまうのです。
少しでも刺激を少なくして、水流やジーンズどうしのスレなどで色落ちしないよう裏返しにして洗いましょう。
■ドライコースで洗う
ジーンズは作業着として使われていたくらい、とても強い生地です。生地そのものは頑丈なのですが、インディゴ染料はとても色落ちしやすいので洗濯はとてもむずかしいのです。
洗濯機で洗う時には、ゴロゴロと普通のコースで洗ってしまうと擦れて色が落ちてしまいます。「ドライコース」など、一番優しく洗えるコースで洗ってください。生地同士を擦り合わせてゴシゴシ洗うのではなく、洗剤が溶けた水に泳がすイメージです。
洗剤も、普通の洗濯用洗剤はアルカリ性で刺激が強すぎます。汚れがひどい洗濯物はアルカリ性の洗剤だとよく落ちますが、ジーンズの場合はインディゴ染料の青も落ちてしまうのです。
また、蛍光剤(蛍光増白剤)や漂白剤が入っている洗剤も、色が薄くなりますので気をつけましょう。ジーンズを洗う時には、優しく洗える【中性】の「おしゃれ着洗い用洗剤」を使うか、ジーンズ専用洗剤を使用してください。
■酢と塩で洗う
ジーンズ好きの間で知られている洗濯方法が、「酢」や「塩」で洗う方法です。「酢」や「塩」は、繊維の中に色を定着させる効果があります。
A.P.Cのジーンズの注意書きには海水で洗うよう書かれているほど、塩はデニムの色止めに使われています。毎回、酢や塩を使って前処理すれば、色落ちを防ぐことができますよ。
まず最初に、ジーンズを水につけます。洗濯オケの中で、ジーンズ全体に水が染み渡る位の量であれば十分です。そして、水の中に大さじ1杯のお酢と、大さじ1杯の塩を加えます。
酢が無ければ、濃い塩水だけでもかまいません。これで30分から1時間浸け置きすれば、ジーンズの色落ちを大幅にストップできます。
この工程の後、裏返しにして洗濯ネットに入れ、ドライコースで洗います。洗剤はジーンズ専用洗剤か、中性のおしゃれ着洗い用洗剤を使用しましょう。
「ノンウォッシュデニム」と「ワンウォッシュデニム」の違い
ジーンズには「ノンウォッシュ」と「ワンウォッシュ」があります。
「ノンウォッシュ」とは、「リジットシーンズ」や「生デニム」とも呼ばれていて、全く洗われていないジーンズのことを指します。
自分だけのジーンズを作っていきたい人には「ノンウォッシュ」がオススメです。
糊がついているので、履くとバリバリした感じです。バリバリしていると履きにくいので、60度程度の熱めのお湯に30分程度つけ置いて糊をはがす場合もありますが、生地は必ず縮みますし色落ちもするので気をつけましょう。
縮む割合は1サイズから2サイズですので、買う時には縮むことも考えてサイズ選びをしてください。洗濯して、ある程度縮まなくなった時に裾上げをします。
「ワンウォッシュ」はあらかじめ軽く洗濯してあります。そのため、ノンウォッシュデニムよりは縮む割合は少なくなっています。一度洗っているので、とても履きやすいのですが、生地によってはとても硬く作っているものもあります。
白いタイプのジーンズ(ホワイトジーンズ)を洗濯する方法
ホワイトジーンズは、ちょっとした汚れでも目立ってしまいます。いつもホワイトジーンズをビシっとかっこよく着こなすために、汚れは根こそぎ取っておきましょう。
ホワイトジーンズの白さを保ちたいのであれば、洗濯機に入れて洗う前に目立つ汚れを先に洗い落とすのがコツです。お風呂の温度程度もしくは50度くらいのお湯の中に、アルカリ性の粉末洗剤を入れます。
洗剤が「中性」もしくは「アルカリ性」または「弱アルカリ性」、「酸性」なのかは、説明部分に書いてあります。弱アルカリ性の洗剤よりも、アルカリ性の洗剤のほうが汚れはよく落ちます。
また、洗剤は液体と粉末がありますが、粉末のほうが汚れを落とすパワーは強力です。同じ洗剤のシリーズで液体も粉末も売っていたら、洗浄力の強さを求める時には粉末を選びましょう。
色付きのジーンズの場合は洗剤の中に「蛍光剤」が入っているものはオススメできませんが、ホワイトジーンズの場合は「蛍光剤」が入っていると真っ白になります。ジーンズの色によって洗剤を選び分けましょう。
アルカリ性の洗剤に、ホワイトジーンズを30分ほど浸け置きします。自家が長いほど汚れが落ちますが、色も落ちるので色付きのジーンズは色があせてしまいますので注意してください。
スソの部分など、ホコリや土がついている場合は、この段階で使い古しの歯ブラシなどで汚れを落としてください。
アルカリ洗剤への浸け置きと、汚れ落としが終わったら、ネットに入れて洗濯機で洗います。ホワイトジーンズの場合は、浸け置きした時と同じアルカリ性の粉石鹸で洗いましょう。
洗濯機のコースは「ドライコース」で優しく洗ってください。
ダメージ付タイプのジーンズを洗濯する方法
ジーンズの一部が破れていたり、ポケットが取れかけているようなダメージ感が演出されているものは、裏返してネットに入れて洗いましょう。ネットに入れて洗わないと、ダメージ部分が他の洗濯物とひっかかってしまって、予期せぬ大きさに広がってしまうことがあります。
また、ジーンズだけを洗濯機に入れて洗う場合でも、飾りボタン(スタッズ)がスソやダメージ部分にひっかかり、違う場所までほどけてしまう危険性もあります。
今のダメージ感のかっこ良さを保ちたいならば、洗濯用ネットに入れて洗いましょう。洗濯ネットの大きさは、幅はジーンズの片足分の直径程度、長さはベルト部分からスソまでのジーンズ丈の三分の一が目安です。
あまり大きな洗濯ネットに入れてしまうと、洗濯中にガサガサ動いてネットに入れた意味がなくなってしまいます。小さすぎるネットに入れると洗剤が中まで染み渡らずに、洗濯した意味がなくなってしまいます。
適度な大きさの洗濯ネットを選ぶようにしてください。また洗濯機のモードは「ドライコース」で優しく洗いましょう。
■ジーンズのダメージ部分の糸が白い理由
ヒザや太ももの部分が擦れたようになって破けているジーンズは、糸が白くなっています。ジーンズ全体はブルーのインディゴ色なのに、どうして白くなっているのでしょうか。
それは、ジーンズの縦糸はインディゴで染められていますが、横糸は染められていないからです。そのため、横方向に破れたジーンズの糸は白くなっているのです。「染めQテクノロジィ ジーンズ染めQ」や「ダイロン」などで色が薄くなったジーンズを染めると、破れた白い糸の部分まで染まってしまいますので注意してください。
ジーンズが色落ちする理由
ジーンズの染料に使われているインディゴは、糸そのものに染まりにくい性質があります。糸に色がくっついているだけなので、擦れたり水分を与えたりと刺激を与えると、どうしても色落ちしてしまうのです。
よくジーンズのことを「デニム」とも言いますが、デニムというのは生地のことです。デニム生地から、ジーンズというズボンが作られるのです。
デニム生地がインディゴ染料で染められてジーンズを作る元の生地になりますが、この時に色止め処理はされていません。元々インディゴは糸の表面しか染まらず、中までは染まりにくい染料です。
その上、色止め処理がされていないので、ジーンズは色落ちするのです。
ジーンズは、わざわざ独特の風合いを出すために色止め処理をしていません。履き込んだり、洗ったりすることで独自の風合いが出るのを楽しむものなのです。
ストーンウォッシュという洗い方も、ジーンズの味を出すための洗い方の1つです。ストーンウォッシュは軽石や研磨剤と一緒に、巨大な専用の洗濯機に入れて風合いを出しますが、ストーンウォッシュでなくても洗濯を繰り返すだけで独自の風合いが出ます。
■「アタリ」「ヒゲ」「ハチの巣」のダメージにも気をつけて
ジーンズのダメージで注意してほしいのは、色落ちだけではありません。着た時や洗う時に、ジーンズに部分的に力が加わってシワができます。そのシワが白い跡になると、特長別に「アタリ」「ヒゲ」「ハチの巣」と呼ばれるダメージになります。
「アタリ」は、ジーンズの中で出っ張った部分が擦れて白くなる現象です。ズボンのベルトを通す穴が白くなったり、表の生地にポケットの形が擦れて白くなったりするのが「アタリ」です。
洗濯以外でも、普段同じ場所に同じ形の財布などを入れていると、その部分だけ白くなるのも「アタリ」と呼んでいます。
「ヒゲ」は、主に股の部分から放射状にできるシワです。座る時にどうしても腰と太ももの付け根が折れてしまいますが、その折れがクセになると白く「ヒゲ」になります。
「ハチの巣」も「ヒゲ」と似ていますが、放射状のシワでなく多角形状のシワになるのが特長です。ジーンズのヒザの裏にできやすい跡です。
これらのダメージは「色落ち」ではありますが、ジーンズならではの風合いも作ってくれます。洗濯する回数が多いほど、全体の色が薄くなるので、風合いのあるこれらのシワは作りにくくなってしまうのです。
色落ちは、洗濯する時だけでなく着こなす時にも気をつけてください。
ジーンズは洗わないほうが良い?
ジーンズを洗うと色落ちするから洗わないほうが良い、というウワサが一時流行しました。現在でもA.P.Cのデニムを購入すると、なるべく洗わないで履き続けましょうという注意書きも添えられるほどです。
しかし、ジーンズは繊維そのものは強いですが、繊維は汗を吸いますし汚れるので、洗わないと不潔です。色落ちが心配で洗わないと、ジーンズからカビが生えてしまうことだってあります。
ジーンズの洗濯をクリーニングに出した場合の料金相場比較一覧表
自分で洗濯すると、ジーンズの微妙な風合いにダメージを与えてしまうと思ったら、クリーニング業者に出すのも一つの方法です。注意点としては、クリーニングに出す時には、あらかじめどのように洗濯してほしいのか伝えておくことが必要です。業者によっては、デリケートな記事のクリーニングとして追加料金がかかる場合があります。
A社 | B社 | C社 | D社 | |
---|---|---|---|---|
1着あたりの金額 | 560円 | 640円 | 660円 | 698円 |
送料 |
合計3000円以上の場合は無料 それ以外は1620円~ |
1,600円~ |
合計1万円以上の場合は無料 それ以外は900円~ |
無料 |
まとめ
ジーンズそのものの生地は丈夫ですが、ジーンズの洗濯はとても難しいことが今回の調査でわかりました。色落ちさせないために、絶対に熱湯はかけないよう注意しましょう。
その一方で、かっこよく色落ちしたジーンズも渋くて素敵ですよね。ジーンズの味わいは、人が履いたことでできるシワや擦れが7割、洗濯が3割と言われています。洗濯だけで作った風合いは何となく物足りなく感じてしまうのは、人間の身体の動きが加わっていないせいでもあります。
ジーンズにこだわるなら自分が持っているジーンズは、色落ちしないように洗濯するのか、かっこよく風合いを出すのか、よく考えてから洗濯しましょう。
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